ひんひんうまづくし

わら細工の馬たち(企画展より)

馬…、見ているだけで心が和んだり、励まされたりしませんか。馬と人とのつながりは長く深いものです。荷物や人の運搬移動手段として、運搬や農耕、競馬、そして戦争にも駆り出されました。


そんな大切な存在の馬は、古くは神社に奉納され、それが後に絵馬になり、今でも「チャグチャグ馬こ」など祭の主役として活躍しています。「おうま」「達者でな」など馬を歌った名曲もいくつか思い浮かびますね。

おもちゃ絵「ちんわんぶし」(部分)
 わらべ館では、そんな健気にがんばる馬たちをおもちゃの世界から紹介しています。

 まずは、郷土玩具。その地に根ざした素材や技を用いる、あるいは地元の伝説や神話をモチーフにしたデザインのおもちゃには、素朴さが残る馬たちが勢揃いしています。

 現在、3階ギャラリー童夢では、「おうまが三匹ヒンヒンヒン」というタイトルで、約百頭の馬の郷土玩具を展示しており、北から南まで各地の馬の表情をお楽しみいただけます。タイトルの文言は、江戸時代末から明治時代に流行った子どものあそびうた「ちんわんぶし」の最後の文句で、「ちんわん、ねこにゃあ…」で始まり「ヒンヒンヒン」で終わるもの。馬は大事な動物だからこそ、トリを務めたのでしょうか。
いつもおうまといっしょ!


 さて、お次は3階入口のキュービックギャラリーに展示した、おしゃれでかわいい馬の登場です。現代と年代物のプルトイ(ひもをつけてひっぱる)のほか、おもちゃではありませんが、昭和初期のかわいい絵葉書も要注目です。絵本やイラストがお好きな方、ぜひご覧ください。


はいしどうどう!
 最後は、1階のエントランスホールにいる木馬たち。ドイツ、ケラー社の木馬は、すっきりとした無駄のない美しいデザイン。昔の絵本に登場しそうなカラフルな木馬や車とロッキングが両方楽しめる木馬も見どころです。

 わらべ館のおうまづくし、3階は2月18日まで、1階の木馬は1月いっぱい展示しています。みなさま、うまい話に乗ってみてはいかが?

(なも)